5月も終わろうとするこの時期は、ナガノパープルの「摘果」と「房作り」の作業をします。
このナガノパープルにも、種無しにする「ジベレリン処理」を行うので、その準備段階です。
冬の剪定で、残した枝から多くの芽吹きがあり、安心しました。そして、ごちゃごちゃした枝を整理した結果、作業がしやすくなりました。
さて今回は、このような作業を行いました。
新しく伸びた枝には

ナガノパープルの新たな枝には、通常3房がついています。これらの房の中から、1房だけにします。
そうすることで、栄養が1房に集中して、大粒のぶどうを作ることができます。
軸が太く最も大きくなりやすいのは①ですが、枝の中には①の軸が②よりも細いものもあります。そんな時は、②を残すこともあります。
このあたりは枝を見て、臨機応変に変えていきます。
そして③は最も小さいので、必ず切り落とします。
房作り作業、その後の作業

この枝は①の房を残しました。房の長さは約7センチで、これを半分の3.5センチにします。
ぶどう用のハサミを使い、不要な部分を切り取っていきます。とても慎重な作業です。
この3.5センチという長さはどうやって測るのか?実はぶどう用のハサミに長さが刻まれています。なので、ものさしで測る必要はないのです。
でも、こんなにも小さくしても大丈夫なのかと思うかもしれませんが、これでいいのです。
この3.5センチになった房が、「ジベレリン」や「フルメット」に浸すことで、長さ10センチ以上の房に成長していくのです。
1度目の「ジベレリン」は種無しにする目的で、2度目は肥大化させる目的で使います。
そして「フルメット」という肥大化を促進するのに用いる薬剤を、2度目の「ジベレリン」の中に入れるので、粒が大きくなっていきます。
これを「ジベレリンカップ」に入れて、一房ずつ浸していきます。
この作業の様子は6月のブログの中に掲載する予定です。
最後に
現在はまだ、新たな枝が伸びてきたばかりで、棚に縛ってなくて上を向いています。
ナガノパープルを植えてある場所は、棚が高いです。私の身長169センチを超える高さに手を伸ばしての作業は、とても疲れます。
1回目の「ジベレリン処理」をするまでには、棚に新たな枝を縛ることができるまで成長してくれると、ありがたいです。
次はシャインマスカットにも同じ作業をする予定です。
とにかくこの時期は、種無し大粒ぶどうをつくるための大事な作業がたくさんあり忙しいです。しかし、おいしい種無し大粒のぶどうをつくるために、毎日作業に励みます。
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